コラム

よくある【高度専門職ビザ】に関する質問(FAQ)②

最低年収基準とはどのようなものですか?

高度外国人材と認定されるためには、ポイントの合計が70点以上であることが必要ですが、高度専門・技術活動(「高度専門職1号ロ」)及び高度経営・管理活動(「高度専門職1号ハ」)については、年収が「300万円」に達しない場合、仮に他の項目によりポイントの合計が70点を超えていたとしても、高度外国人材と認定されません。

イノベーション促進支援措置や、試験研究比率に係るポイント付与の対象となる中小企業とは、どのような企業をいいますか?

中小企業基本法第2条第1項に規定する中小企業者をいい、業種・資本金規模・従業員規模別に以下のとおりとなります。

① 製造業その他:
資本金の額又は出資の総額が3億円以下の会社又は常時使用する従業員の数が300人以下の会社及び個人

② 卸売業:
資本金の額又は出資の総額が1億円以下の会社又は常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人

③ 小売業:
資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は常時使用する従業員の数が50人以下の会社及び個人

④ サービス業:
資本金の額又は出資の総額が5千万円以下の会社又は常時使用する従業員の数が100人以下の会社及び個人

試験研究費等比率が3%以上の中小企業に勤務する場合とはどのような場合ですか?

試験研究費等とは、試験研究費及び開発費をいい、これらの当該企業の申請日の前事業年度(申請日が前事業年度経過後2月以内である場合は、前々事業年度)における経費が、売上高又は事業所得の3%を超えている中小企業です。これらの企業はイノベーションの創出の促進が期待される研究開発型の中小企業であると考えられることから、当該企業に勤務する場合にポイント付与の対象としています。

「日常的な場面で使われる日本語に加え、論理的にやや複雑な日本語を含む幅広い場面で使われる日本語を理解することができる能力」とは具体的にどのようなものですか?

日本語能力試験N1のレベルに合格する能力がこれにあたります。したがって、日本語能力試験N1に合格した者はもちろんですが、そのほかにも他の日本語能力に関する試験でこれと同等の能力を有していると考えられるもの。

例えば、BJTビジネス日本語能力テストにおいて480点以上を得点した者がポイント付与の対象となります。

「日常的な場面で使われる日本語を理解することができるほか、論理的にやや複雑な日本語を含む幅広い場面で使われる日本語をある程度理解することができる能力」とは、具体的にどのようなものですか?

日本語能力試験N2のレベルに合格する能力がこれにあたります。したがって、日本語能力試験N2に合格した者はもちろんですが、そのほかにも他の日本語能力に関する試験でこれと同等の能力を有していると考えられるもの。

例えば、BJTビジネス日本語能力テストにおいて400点以上を得点した者がポイント付与の対象となります。

なお、本項目は、「日本の大学を卒業し又は大学院の課程を修了して学位を授与されたこと」及び「日本語を専攻して外国の大学を卒業し、又は日常的な場面で使われる日本語に加え、論理的にやや複雑な日本語を含む幅広い場面で使われる日本語を理解することができる能力を有していることを試験により証明されていること。」と重複して加算することは認められません。

「将来において成長発展が期待される分野の先端的な事業」は具体的にどのようなものですか?

IoTや再生医療等の成長分野の事業であって、所管省庁が関与している先端プロジェクトが対象となります。

該当する事業一覧はこちら

「法務大臣が告示をもって定める大学」とはどのような大学ですか?

加点対象となる大学一覧はこちら

「法務大臣が告示をもって定める研修」とは具体的にどのような研修ですか?

外務省が実施するイノベーティブ・アジア事業の一環として、外務省から委託を受けた独立行政法人国際協力機構(JICA)が日本で実施する研修であって、研修期間が1年以上のものが該当します。なお、本研修を修了したとして研修修了証明書を提出した場合、学歴に関する資料を提出する必要はありませんが、職歴のポイント加算を希望する場合は、別途職歴に関する資料を提出する必要があります。

なお、日本の大学又は大学院の授業を利用して行われる研修に参加した場合は、「日本の大学を卒業し又は大学院の課程を修了して学位を授与されたこと」と重複して加算することは認められません。

高度学術研究活動(高度専門職1号イ)を行う高度外国人材には、どのような活動が認められますか?

日本の公私の機関との契約に基づいて、大学等の教育機関で教育をする活動や、民間企業の研究所で研究をする活動などが認められます。また、これらの活動と併せて、教育や研究の成果を生かして事業を起こし自ら経営することも可能です。

高度学術研究活動(高度専門職1号イ)の「学術論文データベース」とはどのようなものですか?

「学術論文データベース」とは、世界規模で研究者の学術論文に関する情報を収集し、提供している民間企業のサービスです。

具体的には、トムソン・ロイター社(本社・カナダ)やエルゼビア社(本社・オランダ)が提供している学術論文データベースなどがあります。

出入国在留管理庁では、「研究実績」として申出があった論文について、エルゼビア(Elsevier)社の「サイバース・スコーパス(SciVerse Scopus)」という学術論文データベースを用いて論文の確認をします。