日本の大学を卒業した留学生に係る事例
許可事例
事例1
工学部を卒業した者が、電機製品の製造を業務内容とする企業との契約に基づき、技術開発業務に従事するもの。
事例2
経営学部を卒業した者が、コンピューター関連サービスを業務内容とする企業との契約に基づき、翻訳・通訳に関する業務に従事するもの。
事例3
法学部を卒業した者が、法律事務所との契約に基づき、弁護士補助業務に従事するもの。
事例4
教育学部を卒業した者が、語学指導を業務内容とする企業との契約に基づき、英会話講師業務に従事するもの。
事例5
工学部を卒業した者が、食品会社との雇用契約に基づき、コンサルティング業務に従事するもの。
事例6
経済学部を卒業した者が、ソフトフェア開発会社との契約に基づき、システムエンジニアとして稼働するもの。
事例7
文学部を卒業し、総合食料品店の本社の総合職として期間の定めなく採用された者が、採用当初2年間実務研修としてスーパーマーケットの店舗において、商品の陳列、レジ打ち、接客及び現場における顧客のニーズ等を修得するものであり、同社のキャリアステッププランでは、日本人の大卒者と同様に2年の研修を修了した後に、本社の営業部門や管理部門、グループ内の貿易会社等において幹部候補者として営業や海外業務に従事することとなっているもの。
事例8
建築工学を専攻して日本の大学を卒業し、日本の建設会社との契約に基づき、月額約40万円の報酬を受けて、建設技術の基礎及び応用研究、国内外の建設事情調査等の業務に従事するもの。
事例9
社会基盤工学を専攻して日本の大学院博士課程を修了し、同大学の生産技術研究所に勤務した後、日本の土木・建設コンサルタント会社との契約に基づき、月額約30万円の報酬を受けて、土木及び建築における研究開発・解析・構造設計に係る業務に従事するもの。
事例10
電子情報学を専攻して日本の大学院博士課程を修了し、日本の電気通信事業会社との契約に基づき、月額約25万円の報酬を受けて、同社の研究所において情報セキュリティプロジェクトに関する業務に従事するもの。
事例11
国際関係学を専攻して日本の大学院を修了し、日本の航空会社との契約に基づき、月額約20万円の報酬を受けて、語学を生かして空港旅客業務及び乗り入れ外国航空会社との交渉・提携業務等の業務に従事するもの。
事例12
経営学を専攻して日本の大学を卒業し、日本の航空会社との契約に基づき、月額約25万円の報酬を受けて、国際線の客室乗務員として、緊急事態対応・保安業務のほか、乗客に対する母国語、英語、日本語を使用した通訳・案内等を行い、社員研修等において語学指導などの業務に従事するもの。
不許可事例
事例1
経済学部を卒業した者から、会計事務所との契約に基づき、会計事務に従事するとして申請があったが、当該事務所の所在地には会計事務所ではなく料理店があったことから、そのことについて説明を求めたものの、明確な説明がなされなかったため、当該事務所が実態のあるものとは認められず、「技術・人文知識・国際業務」の在留資格に該当する活動を行うものとは認められないことから不許可となったもの。
事例2
教育学部を卒業した者から、弁当の製造・販売業務を行っている企業との契約に基づき現場作業員として採用され、弁当加工工場において弁当の箱詰め作業に従事するとして申請があったが、当該業務は人文科学の分野に属する知識を必要とするものとは認められず、「技術・人文知識・国際業務」の該当性が認められないため不許可となったもの。
事例3
工学部を卒業した者から、コンピューター関連サービスを業務内容とする企業との契約に基づき、月額13万5千円の報酬を受けて、エンジニア業務に従事するとして申請があったが、申請人と同時に採用され、同種の業務に従事する新卒の日本人の報酬が月額18万円であることが判明したことから、報酬について日本人と同等額以上であると認められず不許可となったもの。
事例4
商学部を卒業した者から、貿易業務・海外業務を行っている企業との契約に基づき、海外取引業務に従事するとして申請があったが、申請人は「留学」の在留資格で在留中、1年以上継続して月200時間以上アルバイトとして稼働していたことが今次申請において明らかとなり、資格外活動許可の範囲を大きく超えて稼働していたことから、その在留状況が良好であるとは認められず、不許可となったもの。
事例5
経営学部を卒業した者から飲食チェーンを経営する企業の本社において管理者候補として採用されたとして申請があったが、あらかじめ「技術・人文知識・国際業務」に該当する業務に従事することが確約されているものではなく、数年間に及び期間未確定の飲食店店舗における接客や調理等の実務経験を経て、選抜された者のみが最終的に「技術・人文知識・国際業務」に該当する業務へ従事することとなるようなキャリアステッププランであったことから、「技術・人文知識・国際業務」に該当する業務に従事するものとして採用された者に一律に課される実務研修とは認められず、不許可となったもの。